技術が進んで、矯正の方法の選択肢が増えました。
10年前になかったものが・・ネジを打ったりとか透明なマウスピースが出来たりとか。
はい、このようなものです。
ふつうココ(緑の丸部分)からひっかければいいんですが、この歯が引っ張られちゃうじゃないですが、これ、あまり動いてほしくないな、この歯(赤丸の部分)だけ動かしたいな、という時に使います。
というのもありますし、マウスピース矯正治療(※)とかも出てきましたよね。
以前は難しかった治療が可能になったことで、患者さん側の矯正治療への入りやすさは変わってきたと思います。
矯正用インプラントですかね、ミニインプラントとも言います。
本当の名前はテンポラリーアンカレッジデバイス(TAD:Temporary Anchorage Device)で、矯正で使うネジですね。
インプラントは、歯のないところに人工の歯の根っこをドーンと入れるイメージですが、矯正用のインプラントは一時的なものですね。
麻酔をしてやるので大丈夫です、そして大きさも実際これくらいなので。
それはないです。ずっと使うのではなく、使わなくなったら取ってしまいますし、取った後に穴が出来ますが一週間もすると傷口は無くなります。
そんな感じです、どこに打ったか分からないくらいになります。
そうですそうです、それのとても小さい版ですね。
当院は少ない方だと思います、10人に1人くらいですかね。
そうですね
患者さんによってはいらっしゃいますね。
ブラケット(ワイヤーを止める金具)が透明な物とか、ワイヤーでも白いのもあります・・・ペンキのようなものが塗ってあるんですが、機能面ではいいことはないんですよ。
見た目がいいわけですから、他を犠牲にしていると思っていただいた方がいいんです。
例えばワイヤーでも(塗料が)塗ってある分、歯の滑りが悪いんですよ。
そうですね。
この前歯を滑らせて、間を埋めていく訳です。
動きがスムースなほうがいい、余計なものがないほうがいい・・・電車と一緒なんですよ。
ワイヤーにペンキが塗ってあるという事は、レールにペンキがべっちゃり塗っていある状態ですね。
ペンキが塗ってあるところに電車を走らせるのと、ペンキが塗っていないところに電車を走らせるのと、どっちが走りやすいか?という話ですよね。
この歯に付けるもの(ブラケット)も、透明なものと金属のものがあります。
やっぱり金属のものの方が歯の動きが良いんですよ。
それとこのブラケット自体の大きさも、金属の方が小さくても強度が保てるので、薄くて小さいのです。
着けた時の違和感も、金属の方が少ないんですよ。
そうですね。プラスチックの方が厚いわけですよ。
金属の方は違和感が少ないし、歯の進みも早いわけです。
金属(ワイヤー)と金属(ブラケット)だと同じ素材なので、その方が滑りが良いんですね。
当院ではプラスチックの装置の代わりに、主にセラミックの装置を使用しています。
セラミックはプラスチックよりも吸水性や変形が少ないので優れています。
装置の単価は金属やプラスチックよりも高価になりますが、同じ料金にしています。
機能面と見た目のバランスの問題なので、話し合って決めるといいと思います。
昔より認識されてきたと思います。
でも、見た目は気にする方は気にしますよね。
ウチは半々くらいだと思います。
大人も多いですね・・・40~50代もいます、20~30代に比べると少ないですけど。
お子さんを連れてくる人もいますよ。
矯正は時間が掛かるのがネックだと思います。
「来年結婚するんですけど」って方がいて・・・本当は1年じゃ間に合わないんですけど、そんな場合は前歯だけ軽く並べるという選択肢もあります。
装置をつけたまま結婚式に臨まれる人もいますし、結婚式の時だけワイヤーを白くするとか、ブラケット(金具)を外してくれって人もいます。
ただ、ブラケットを外すとお金が掛かっちゃうんです。
あ、それは全然お金掛からないです。
結婚式の前後2~3日外す分には大丈夫です。
ブラケットを外す場合、壊しながら外していきます。
外したものがまた使える訳ではなく、新しいブラケットを買って着けなきゃならないので、ちょっとお金が掛かっちゃうんですね。
それでも良ければ全然やります。
結婚式なので「上の前歯だけ外す」とか、「いくつか外す」とかいろいろ選択肢もあります。
基本「歯は動くもの」という前提があります。
いくつになっても歯の矯正治療は出来ますよね。
同じく「矯正中は動いていいけど、終わったら動かないでくれ」という訳にはいきません。
(矯正が)終わった後は何かしら入れないと戻るので、こんなもの(下記画像参照:保定装置といいます)を入れるわけですね。
「これ、いつまで入れるんですか?」って聞かれるのですが、本来いつまでなんてルールはないんです。
大人の矯正の場合は、2~3年掛かるので、目安として「矯正した期間と同じくらいしてください」とウチでは言っています。
1年間は1日中、1年経過後はそんなには戻らなくなるので寝る時だけ、2年経過後は2~3日に1回寝るときだけ入れるでもいいので、なるべく長い間使ってくださいとお願いしています。
大学病院では2年くらいで終了という形にしていると思います。
ただ、最初の状態に戻るわけではないので・・・10動いたとしたら1とか2動く程度です。
ちょっと前歯に段差が出来たよとか、そんな感じです。
5年単位で見ると、人の歯って矯正をしていない人でも動いているんです。
もともとデコボコあったら動いても分からないですが、矯正した人はちょっとの段差が出来ても「戻っちゃった!」となります。
そこだけやれば数カ月で治るんですけれど、「ちょっと」が気になるんですね、キレイになって終わっているので。
「戻らないか?」と言われれば戻りますし、いつまでやればいいかといえば科学的に答えはないんです。
なるべく長い期間やってください、目安としては治療と同じ期間保定装置を入れていただきたいです。
はい。
患者さんに頂いた帽子なのですが、中畑さんのサイン入り帽子なんかも飾ってあります。
もちろん、地元なのでライオンズは応援していますよ。
野球は見るのが好きですね、今日大谷ホームラン打ちましたね。
大学で矯正の装置を付ける練習する時に使う模型です。
もともとはデコボコに歯が並べてあって、矯正装置を付けたらお湯の中に入れるんです。
歯ぐき部分はワックスで出来ているので、柔らかくなって動くんですね。
それに近いです。
接着剤です。ピンセットでつけていきます。
そうですね、プラモデルとか。
世代的にはガンダムですね、ジオラマとかも作ります。
今もやりますよ、今もガンプラです。
全然売っています、大人用は高いですよ。
5000円とか7000円とかします。
小学校中学校の時に大会でトロフィーとか貰ったりしました。
大きいおもちゃ屋さんとかが主催するのがあるんです。
本気でやると、半年とか掛かっちゃうんです、今はチョコチョコ程度ですけどね。
線を消すためにパテで埋めて、埋めると埋めた跡が分かるのでそれをキレイにして。
あと、塗装のノリをよくするために下地を処理・・・ヤスリを掛けたりしたりします。
あと、逆に強調したいところは筋を入れてわざと擦ったようにしたり、油が垂れたようにしたりとか、やるとキリがないんです、今はもうそこまではやらなくなりましたけど。
大学の矯正の先生は素晴らしい方が多くて(東京歯科大学 歯科矯正学講座、同歯科矯正学講座研修課程修了)。
卒業後、(日本矯正歯科学会の)指導医の先生(世田谷の喜多見にある古賀先生)の医院で修行させて頂いたんです。
矯正治療はプレッシャーが大きいんです、ずっと胃が痛い感じですよね。
うちは「まだ早いんですよ」って言っちゃうかもしれません。
こんなところ何年も来たくないじゃないですか?(笑)
なので治療期間が最短で済むために、ギリギリまで待っててほしいんです。
子供の矯正は生え変わるの待たないといけないので、早くからやるとゴールまでの期間が長くなっちゃうんですよ。
「早くやらないと手遅れになる」と言われて焦る方もいますが、ダラダラやっても飽きちゃいます。
どのみち年単位で掛かる治療なのでメリハリをつけないといけないかと。
そうですね。
無料で、口の中の写真を撮って40~50分掛けて説明をしています。
実際の装置や手作りの模型も使います。
ちゃんと抜けるようになっているんですよ、4番目の歯をよく抜くので。
これを抜いたら、これがこう動くんだよと。
そうですね、「説明がいい」って言ってもらえることが多いですね、時間も取っていますし。
このような動画を使って説明することもあります
ジョギングですね。
マラソンに出ていたのですが、コロナでここ2年くらいなくなっちゃって。
東京マラソンは最初の4年で3回出ています、そのあとは落ちていますけど。(笑)
練馬こぶしハーフマラソンに去年も今年もエントリーしたのですが中止になってしまいました。
練習するのにマスクは辛いんですよ、今は練習していないですね。
走っているのを見かけたら声掛けてくださいね。
はい、OKです。他にいませんので。(笑)
【インタビュー:2021/5/7】
先生は「伝える」だけでなく「伝わる」にこだわっています。
分かってもらうために言葉だけでなく、手作りの模型を作ったりして工夫して伝えようしていて心意気が感じられ、親身に考えてくれていると思いました。
また、医院さんで導入されている説明動画があり、感覚的に理解が出来ます。
患者さんに様々な面で寄り添ってくれる先生だなと思いました。
患者サイドからすると、「分からない」ことが一番の心配ごとです。そこをフォローしてくれることが何よりも患者としてはありがたいと思いました。
(※)
※1マウスピース型矯正装置ザライン)は、医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。
※2マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、米国アライン・テクノロジー社の製品であり、インビザライン・ジャパン株式会社を介して入手しています。
※3国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
※4マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として承認を受けております。
※5マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、完法対象外の歯科矯正装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。